生活保護のケースワーカーについて考える【番外】

生活保護制度

こんな特殊なトラブルに遭遇した① 個人情報保護って何?

ある日、行政評価事務所(総務省管轄)から電話がかかってきた。「あなたは〇〇地区を担当しているケースワーカーですか。実はあなたが隣の生活保護世帯への訪問を全くしていないので調査して指導してくれ、との通報がありました。」との内容であった。

何のことか理解できず、詳細を確認すると通報者が「隣の住民を生活保護世帯だと勝手に決めつけていた」ことが判明したため、「この世帯は生活保護世帯ではないので、福祉事務所が定期訪問に行く必要はありません。その旨、通報者に説明してください。」と回答した。

行政評価事務所からは「生活保護世帯ではないということも個人情報ですので、当事務所から伝えることはできません。」との回答。「それならば、私か上司が連絡するので、通報者の名前と電話番号を教えてください。」と依頼すると、「それも守秘義務で教えられません。」との回答。

行政評価事務所としてどう処理するのかと聞いたら、「適切に対応するよう指導済み」との整理をするとのこと。このような国の出先機関が地方行政の現場に混乱を招くのだなと深く感じた。

なお、その通報者は、後日、納税管理担当課に「不真面目なケースワーカーがいるので私は住民税を払わない」や人事担当課に「保護世帯に訪問しない不真面目な職員を処分しろ。」等のクレームを入れた。役所の解釈も「個人情報は教えられないためほとぼりが冷めるまで我慢して」だった。いやいや個人の名誉に関するマイナスの情報訂正は個人情報流出の問題になるの?というのが今でも疑問だ。

こんな特殊なトラブルに遭遇した② 私生活まで関与してこないで

休日、ある回転寿司チェーン店で、やたらとこちらをチラチラを見てくる家族連れの方がいた。どこかで見たことがあるなと思っていたら、以前担当していた被保護者世帯であることを思い出した。

私が食べ終わって帰ろうとしたら、突然呼び止められて、「私が寿司を食べていたことを、(現在の)〇〇ケースワーカーに絶対に言わないでください。」との要望。「なぜ気にするのか。回転寿司は別にいいでしょう。」と小さい声で答えると、「実はさっきつなぎ資金で5000円借りたんです。タバコ代と寿司代に消えました」とのこと。

他の客がいるのにわざわざ大きな声で話をしてくる感覚自体が、仕事が見つからない理由の一つであろう。当然、担当ケースワーカーには生活費の節約に努める旨指導するよう伝言した。

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