地方自治体職員は自治会に加入しなければいけないの?

あれこれコラム

自治体によって職員への「自治会加入」の要求レベルは異なる。うっとうしいと思っている若手職員も多い。

 地方自治体の職員が「自治会加入」を市長や上司に要求されることがあります。住民自治や地域での助け合い等の施策を推進している市町村の立場を考えれば、職員も地域住民の一員として「自治会」に加入することが重要です。

 しかしながら、市町村職員が自治会に入ると、(一定の事務能力が備わっていること等から)様々な自治会の役を頼まれることが多いのも事実で、通常業務で疲弊している職員にとっては新たなストレスとなってしまうケースもあるようです。また、自治会活動を通じて、会員や近所の方から、市役所の各業務担当への案内や各種要望の窓口になるよう依頼されることもあり、公務員の立場としては、地方自治法や地方公務員法等との関係から微妙な立場になるのは悩ましいところでしょう。

 自治会に加入していない若手職員に「加入しない理由」を聞いてみると、「自治会費が高い」、「自治会加入のメリットがない」、「結婚して居住地区が定まった時点で加入したい」等が主なところのようです。住民自治や自治会を担当している職員も大変頑張っていることは十分理解していますが、もう少し、「自治会についての重要性」をわかりやすく整理して、公務員を含めた住民みんなに周知していくことが必要だと感じています。(※それでは、あなたがやってみてください。と頼まれてもかなり難しい課題ですが・・・。)

 ただ、一つ言えることは、自治会加入率を向上させていくためには、地域自治担当の部署の取組みだけでは限界が来ているということです。今後は、高齢・障がい・児童などの各福祉施策との連携が不可欠であり、「共生社会」の推進のためには、思い切った組織体制の再編も必要だと考えています。

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