【クレーム対応】5.電話でのクレーム対応のコツ

クレーム対応・苦情対応

住民等からのクレームは窓口よりも電話の方が多い。相手の特定が難しいため、話す内容にも配慮や注意が必要。

 クレーム対応には、大きく2つのパターンに分かれると思います。ひとつは「予めクレームを言うことを目的としたもの」、もう一つは「その場の職員の対応が悪くて、その場でクレームに繋がるもの」です。

 前者については、交通事故的なもので仕方がないところですが、後者のクレームが発生している場合は、職員としての質がかなり不足していること自体を反省する必要があります。

 窓口での対応については、相手が目の前におり、概ね素性や状況は把握できているため、一定の準備がをすることが可能です。そのような視点から、相手が特定できない電話クレームの方が対応が難しいという一面もあります。

 私は高齢福祉・介護保険の担当の時、100人近くの職員のいる課の代表電話の前に座っていたため、1日のうちに3時間程度電話対応をしている時期もありました。最長の電話対応は、自殺願望のある高齢者の相談を受けたときで、3時間以上話を聞いたことがあります。怒り出したり、泣き出したり、笑い出したりなど終始情緒不安定でしたが、最後は、「あんたは嫌がらずにずっと話を聞いてくれてありがとう」と言って電話を切られました。その後、生活保護制度のケースワーカーや査察指導員を6年間経験したなかで接客レベルが向上し、対応が難しい住民の対応も楽になり、現在であれば、30分で電話を終了できたかもしれないなと感じています。

〔対応テクニック〕 ★まずは傾聴 ★徐々に相手方の特定 ★対応時間を予め決めておく

① 「クレームだな」と感じた時点で、「よし、30分間はこの人に時間をあげよう!」などの心構えが重要。相手方は、早く切り上げようという雰囲気や態度には敏感。

② 電話を短くするためには、相手の目的やニーズをどれだけ早く把握することが重要だが、焦ると逆効果。当初の段階では、相手の話の腰を折らないことに集中。

③ 自分が話の内容を記録している雰囲気を感じさせることで、相手の発言が慎重になる効果あり。

④ 相手の声が激しくなった場合は、スピーカーオンにして、周りの同僚と一緒に聴くことも必要。

⑤ 一番効果が期待できるのは、職場の電話をナンバーディスプレイが可能なものに交換すること。

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