【クレーム対応】4.役者になりきって乗り切る技術も必要

クレーム対応・苦情対応

住民のための公務員とはいえ、納得しがたい要求や人格を否定するようなクレームに対応できないのは当然!こみ上げる怒りを役者になったつもりでストレスを溜めずに消化。

 クレーマーにも様々なパターンがあります。暴言を吐く人、机や椅子やカウンターを叩いたり蹴ったりする人、国の仕組み自体に不満があるため市役所や町村役場に筋違いの要求をする人、特定の職員を指定して対応させる人、気に入らない対応をネットに晒す人などもいます。

 私は子ども・子育て分野を6年、生活保護制度を6年、高齢福祉・介護保険を4年程度担当した中で、生活上や身体上の悩みを持っている方と少なくとも1,000人以上面接してきました。その中で本人の元々の性格や人格に起因せずにクレームや問題行動に至る方も結構多いということがわかっています。

 例えば、精神障害がある方、認知症がある方は、元々の性格や人格等に関係しない病気等に起因するようなやむを得ない行動や特徴が発生することがあります。前回は激しい言動や行動があったのに、今回は穏やかで静かであったりなど、その方を一定期間継続して見ていかなければ、その方との意思疎通が難しく、感情や意思を理解できないことも多いのです。

 一方で、なんからへのクレームという手段を使って、市役所や担当者を困らせてやろうという意思を感じることも少なくありません。目の前の相手の発言や行動そのものに、即座に反応して、自分の感情を動かして失言をしてはいけないというが重要です。

 今、暴言を言われているのは、「私個人」ではなく、「市役所職員の担当者〇〇」だという割り切りもストレスを蓄積させないためには必要な場合があります。

〔対応テクニック〕★心優しい役者を演じる ★決め台詞を設定

① 相手の言い分が間違っている場合でも、即座に誤りを指摘することなく、意見として受け入れながら丁寧な説明に努力する。

② 相手がこれを言われたらあまり強い口調にならないだろうという返しの言葉を探りながら話を聞く

③ 自分が尊敬する人や信頼する先輩だったら、どのような対応をするのだろうと想像なりきってなりきって真似てみる

④ 病状的に意思疎通が困難な方もいるので、相手の年齢や状態により、福祉部や子ども関係部の担当部署に丁寧に案内する。(※この場合、担当課の担当まで同行することが必須)

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