新たな資格「こども家庭ソーシャルワーカー」の認定資格取得までの詳細が公表

子育て支援・保育・幼児教育

「こども家庭ソーシャルワーカー」の認定資格に関する特設サイトが設置された。

 昨年から一部の関係者等で動向が注目されていた「こども家庭ソーシャルワーカー」(こども家庭福祉分野で働くソーシャルワーカーの専門性向上を目的とした認定資格)について、研修・試験・資格登録に関して詳細を記載した「特設サイト」が「一般財団法人日本ソーシャルワークセンター」のサイト内に設置された。

 既にこども家庭センターや児童相談所を設置している地方自治体は当然のこと、今後、設置予定としている地方自治体にとっては、児童福祉司の任用要件に関する児童福祉法の改正であるため、児童虐待対応などを所管している部署については、十分な内容の確認や今後の計画的な人材確保の充実が必要となる。

こども家庭ソーシャルワーカー認定資格
こども家庭ソーシャルワーカー認定資格は、子ども家庭福祉実務者の専門性向上を目的とした認定資格です。一般財団法人日本ソーシャルワークセンターがこども家庭庁の認定機関として研修の認定、試験、登録を行います。

【注】サイトの内容を確認したところ、4月1日現在で詳細の表示が「調整中」の部分が多数あり。

4月1日時点での主な整理点

(1)受講要件(※有資格者ルートは業務頻度により2つに分類されている)

【第1号】社会福祉士・精神保健福祉士有資格者ルート(主として「児童福祉相談援助」業務2年以上

【第2号】社会福祉士・精神保健福祉士有資格者ルート(「児童福祉相談援助」を含む業務2年以上

【第3号】こども家庭福祉実務経験者ルート(主として「児童福祉相談援助」業務4年以上

【第4号】保育所等保育士ルート(「児童福祉相談援助」を含む業務4年以上

(2)研修受講の流れ

 「①受講要件を満たす」⇒「②資格取得ルート確認」⇒「③研修管理システムへのID登録」⇒「④受講要件の証明・書類のシステム入力・アップロード」⇒「⑤研修の申し込み」

※現時点ではサイト内の詳細を構築中のようであるため、適宜確認が必要。

 なお、より具体的な要件については、令和6年3月18日付こども家庭庁支援局長及びこども家庭庁育成局長通知「こども家庭ソーシャルワーカーの要件について」を参照。https://www.cfa.go.jp/assets/contents/node/basic_page/field_ref_resources/a7fbe548-4e9c-46b9-aa56-3534df4fb315/a0a11ce4/20240401_policies_jidougyakutai_Revised-Child-Welfare-Act_44.pdf

 地方自治体の長宛ての上記通知には、指定施設の範囲や「主として」の業務経験時間などの基準等が細かく記載されている。

 特に地方自治体の福祉事務所においては、専門職採用は一部にとどまり、更に概ね3年間での人事異動が通常であることから、「4年以上の児童福祉分野での相談業務の実務経験者」はかなり少ないものと想定される。

 また、かなりの頻度や密度で、児童及びその家庭の援助業務に時間と労力を使っている生活保護ケースワーカーや障がい福祉分野における担当者などに受講要件が与えられにくい内容であるのは残念。(※この通算経験時間の考え方については、今後、更に詳細を確認予定。)

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